松徳硝子 訪問記

2024.02.02

「うすはり」のグラスは?

という問いに一番に浮かぶ松徳硝子さんのつくる「うすはりグラス」

どうやってうすはりグラスが出来上がるのか詳しくお話をききに工場に伺いました。

◆松徳硝子の歴史

松徳硝子は、大正11年(1922年)、電球用ガラスの生産工場として創業。

電球製造で培った薄吹きの製法に磨きをかけ、「一口ビールグラス」が完成。

江戸硝子として古くから、料亭や割烹で広く愛用され続けて来た薄吹きグラス。

より美味しく、より美しく

昔からの良いデザインは残したまま、さらに華やかさに磨きをかけたグラスなど日々研究をかさね新作を生み出し続けています。

◆どうやってグラスはできるのか

松徳硝子の特徴はなんといっても、職人技。

ひとつひとつ職人さんが手吹きガラスでグラスを1つずつ成型しています。

そのため1日に作られる数が限られ貴重なグラスとなっています。

吹きガラスは高温に熱された窯の中にガラスを入れて、その熱い状態のまま型にいれ息を吹き込むことによってガラスの形ができあがります。

みなさん吹きガラスの工房に伺ったことはありますでしょうか。

工場はとっても暑いです!

熱中症になりやすいそうで、定期的に休憩をはさんで作業されているそうです。

蒸されるような灼熱の室温のなか職人さんが作業されている姿かっこいいですよね。

◆うすはりの秘密とこだわり

吹きガラスの成型後は、1つのグラスができるまでにたくさんの職人さんが携わり完成します。

そのこだわりの工程を順を追って説明していきます。

①徐冷・選品

吹いたガラスが急速に冷えて割れないように500度程の徐冷炉へ入り、コンベアで80分かけて常温まで冷却します。

熱をくわえながら冷やしていくことでグラスの割れを防ぎ、

その後、すべてのグラスを規格にあった仕上がりかどうか1点1点人の目で選品を行います。

通過したグラスは次の工程へ、除外されたグラスは粉砕し熔融し再び硝子をつくる原料として再利用されます。

この再利用ができるのも実はすごいこと。

不純物がない、純度の高い原料を使用しているからこそまた原料として使用することができます。

グラスを成型するのに安定した成型をするために安定剤を混ぜることが多いのですが、あえて職人の技術を信頼し人の手による安定した成型のみでつくるため、純度の高い素材のまま安定した成型が成り立っています。

純度の高い材料だからこそ、松徳硝子さんのグラスは不純物がなく透きとおった綺麗なグラスができあがるのです。

②火切り

選品したグラスにダイヤモンドカッターで規格にあった高さに薄いガイドラインを引き、そのラインに沿ってバーナーで冷えあてることによりグラスの余分なパーツと本体を分割します。

この時にでる余分なパーツも原材料として再利用されますので、材料の無駄がありません。

③摺り

摺りは、火切りで割れたガラスの断面を平らにして、滑らかにする工程です。

摺りは2種類の研磨材で2度行います。

一度目は研磨剤で粗摺りをかけ、次に更に滑らかに仕上げるため職人の手によって仕上げの研磨を行います。

研磨は、僅かな力加減で形状が大きく変化したり、破損してしまうため、極めて繊細な感覚と熟練の技が求められます。

毎日1つ1つ同じ感覚で同じグラスを仕上げることは至難の業。

しっかりとした技術と職人さんのこだわりによる見事な手仕事です。

④口焼き

いよいよ工程は最終仕上げに。

グラス口部をバーナーで炙り、口当たりを左右する口部の角を削っていきます。うすはりグラスの口当たりの良さはこの作業によって左右されます。

ここで焼き加減を見誤ると熱によりかたちが歪んでしまったり、焼きが足らないと角が残り飲みあたりが変わったりと、グラスとしての品質を決める非常に工程です。

華やかな吹き作業と比べ、脚光を浴びることの少ない仕上げ工程ですが、上質なグラスを作るうえで欠かせない縁の下の力持ちです。

⑤最後は人の目で最終検品

ようやく完成して箱詰めの時にも、最後は人の手と目による細かい検査を通って、ようやくわたしたちの手元に届きます。

グラス1つ出来上がるまでにたくさんの職人さんが携わり5つの過程をえて、やっと1つのグラスが完成します。

ご覧いただいたように、松徳硝子さんはすべての工程まで1点1点、職人さんの手から手へと渡り作られています。

手間を惜しまず、数多くの職人さんの手によりひとつのグラスが作られているからこそ、手作りならではの美しさと繊細な飲み口が出来上がります。

製造過程をなかなか見学することは難しいので、ぜひこの機会に手仕事の素晴らしさと大変さを知って頂けると幸いです。

こんなにたくさんの人の手を通ってきた製品なんだなぁと知ったうえで、大切に丁寧に使いたいと思ってくださる方が一人でもいらっしゃると嬉しいです。

出会えてよかったと思える最高のグラスです。

是非店頭で実際にお手に触れてみてご体感ください。

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◆斎藤社長から聞いたグラスのこばなし        ~ROCKグラス編~

うすはりグラスとはまた違う雰囲気の「ROCKグラス」

じつは社長の一声でできたグラスシリーズ。

お酒好きの社長がいろんな種類のお酒を飲んでるときに、うすはりグラスではなんだか物足りない・・・と感じ製作したのが始まり。

少量ずつゆっくりと飲み進めるお酒には質感の重いグラスが合うことに気づき、うすはりの飲み心地をも叶えた質量の重たいグラスを作れないか。

そんな想いから製作を開始したのですが、グラスを重くするということは原料のガラスの量も増えるため、飲み心地を決めるうすはりにするためにどうしたら良いか試行錯誤を重ね

底面に厚い硝子の層をつくり、そこから上に向かって薄くなるようにつくることで、重みとうすはりの飲み心地の両方を兼ねたグラスが完成。

松徳硝子の技術を集結して完成したグラスが「ROCKグラス」なのです。

是非、ウィスキー好きの方に使っていただきたいおすすめのグラスです。

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◆斎藤社長から聞いたグラスのこばなし ~KATACHI編~

贈り物として選んでいただくことの多い「KATACHIシリーズ」

硝子にひねりを加えているシリーズです。

見た目が華やかななのはもちろん。飲み物を注いだ時に反射する光が綺麗なのが特徴です。

ビールグラスなどのうすはり硝子よりは、少しだけ厚みがありますがそれでも飲み心地は抜群です。

うすはりとは雰囲気の違う「KATACHI」

実は女性社員たちのアイデアから誕生しました。

さきほどお話した最終検品は人の手でお話しましたが、まさにその最終検品を担当している女性たちがデザインしたグラスです。

グラスと見つめ合い、向き合っている彼女たちだからこそできるデザインがあるのではないか。

そう考え、デザインを任せることに。

出来上がったデザインは、どれも繊細で美しいかたち。

だけど製造に大きな負担のかからないデザインであるように。

そうして完成したのが「KATACHIシリーズ」です。

ひねりデザインは手の感覚だけでねじっているので、1つ1つ模様がすこしずつ違います。

技術とアイデアの詰まった「KATACHI」

大切な方への贈り物に私はついつい選んでしまいます。

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